紅蒼物語





「えーっと、二人ともそろそろ急いだ方がいいと思うんだけど…」




遠慮がちな菖蒲の声に




「…あ」



あたし達は、思い出したように声を出す。






それもそのはず、あたし達は西国に来てから一歩も動いていない。







正確には雑木林から、だ。

 


試験は、昼から城の一室で行われるらしい






「そうだね。そろそろ行こうか」





英の声で、やっと歩き出した













 




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「ふぅー やっとついたー!」



ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ菖蒲







あたし達はあれからしばらく歩いて、やっと城にたどり着くことができた。




「つ、疲れた…」






城の近くにあるって言ってたのに、遠すぎだよ! かなり歩いたよ!