紅蒼物語






部屋の中は狭くて、10人がやっと入れるくらいの広さだった。






「ケホッ
意外… 狭いんだね」

 




部屋に充満しているホコリに咳き込みながら、菖蒲がそっと囁いた。





「そうだね」







移動用の魔法陣なら、大きければ大きいほど転送できる人数が増える









だけど、この部屋の床に描かれている魔法陣は小さくて、5人くらいが限界そうに見えた。









黒髪さんに促されてあたし達は魔法陣の中に入った。






黒髪さんが扉を閉めると、辺りは真っ暗になった。





暗すぎ

明かりつけよ



「ライト」




と、唱えると部屋全体が明るくなった。






これでよしっと 


 



「あの、そろそろ魔法、を…?」 





……え?





黒髪さんに魔法をかけてもらおうと、振り返ったら…

















「うん、わかった♪」














そこにいたのは、黒髪さんではなく……







サラサラの銀髪に、顔には笑みを浮かべた英がいた……