初恋と思い出の場所



私は昇降口からザーザーと降る雨を見つめて、しばらくボーッと立っていた。



「水谷?」



突然名前を呼ばれて振り向くと、そこには委員会を終えた秋山くんが立っていた。



「どうした?って、げっ!雨降ってんじゃん!あ…もしかして水谷、傘…」



察しの良い秋山くんは、私が傘を忘れたことに気づいたみたいだ。



「うん、折り畳みも忘れちゃって。いつもは大体持ってるんだけど、今日に限って…」



私は秋山くんと普通に接するように心がけて、しっかりと秋山くんを見てそう答えた。



「そっか…これ止みそうにねーな。あ、そうだ。水谷、聞いてもいい?」


「何?」



秋山くんの質問に、私は首を傾げる。

すると秋山くんが、少し悲しげな表情をして言った。



「水谷、何か最近、俺のこと避けてねー?」