初恋と思い出の場所



私は、スマホを眺めて電話帳を確認した。

確かに登録された、秋山くんの連絡先。



「ありがとな!俺実は家族以外で女子とメアド交換したの初めて」



そう言って、ニッと笑う秋山くん。


え、私が初めて…?

でも、そういえば私も…



「私も男子とメアド交換したの初めてだよ。今時珍しいかな?」


「かもな。俺ら珍しいかも!」



秋山くんが、嬉しそうにスマホを見つめている。

お互い異性とメアドを交換するのが初めてなんて…



なんか、嬉しいかも。


やがて駅が見えて来て、秋山くんが心配そうに言った。



「気を付けて帰れよ」


「うん、ありがとう!秋山くんも気を付けて」



そう言って、私達は別々の道へ歩き出した。



は、初めて男子とメアドを交換してしまった…!

それが秋山くんであることが、何故か嬉しい。


私は駅で電車を待っている間、スマホの電話帳を開き、『秋山和樹』の文字を見て、微かに微笑んだ。