初恋と思い出の場所



私が秋山くんを紹介しようと口を開く前に、秋山くんが先に口を開いた。



「あ、俺秋山和樹。階段でこけて鼻血出しちゃってさー、水谷に保健室まで付き添ってもらってたんだ」



秋山くんは申し訳なさそうだ。


彩音は納得した様子で秋山くんを見る。



「それで鼻真っ赤なのね。二人とも入学初日早々ご苦労様で。あ、私藤本彩音。美冬とは中学からの友達なんだ!よろしくね、ダサいイケメンくん!」


「おまっ、ダサいって…」



彩音の容赦ない言葉に、秋山くんはショックを受けているようだった。


まぁ、そうだよね。

彩音は容赦ないからなー。