俺からお前へ

早織とこれからも一緒に。

「その為にはガンを完治だな………。」


そう呟き、俺も眠りに落ちた。



朝。起きると早織は目に涙の痕があった。

俺「どした?早織」

早織「了太、ガンなの…?」

俺「…」

俺は言葉をなくした。

昨日の俺が ガンを完治 って呟いたのを
早織は聞こえていたのかもしれない。

早織「ねぇ、何か言ってよ…」

かける言葉が見つからない。

ガンじゃないって言ったら、嘘になる。
かと言って、ガンだって言うと早織にもっと心配かける。そして重荷になってしまうかもしれない。

俺「…ごめん」

とりあえず謝った。謝なければ……

早織「ごめんってどういうこと?…本当にガンなの?」

早織の目付きがいつになく真剣になった。

─この際、はっきり言おう。

覚悟を決め、真実を話した。

俺「血液ガンに冒されている。俺の身体」

そう言うなり、泣き崩れた早織の姿が目に
焼き付けられた。