「そんなっ…笑うことないじゃないですかっ。私、最初は遅かったんですけど、通学する内に人と人との間をすり抜ける術を学んだんです。」
両手に拳を作って、力説するが、桂馬は益々笑った。
「だから、そんなJK居ないんだって。ひなは本当に変わってるよな。最初撮影の時に描いた変な絵もやばかったけど。」
「!変な…って、チャルダーマンですっ」
「チャルダーマンに失礼だ。そして全国のチャルダーマンが大好きな子供達に失礼だ。」
「!!!!」
流石に言葉を失い、結局頬を膨らませるという典型的な不貞腐れの図をするのが精一杯の反抗だ。
「ほら、そんな顔してっと、鬼瓦みたいになっちまうぞ。」
「ひど…!ひど過ぎます!」
「しょうがねぇじゃん。それにしか見えない。」
「!!!!」
悔しさを、拳に握り締めて、唇を噛んだ。
「………桂馬くんこそ、、大変だったでしょう…?」
束の間出来た沈黙の後で、ずっと心に引っ掛かっていた事を訊ねる。
桂馬は何も言わない。
「私のせいで、本当にすみません…」
とにかく、そう言って、頭をぺこ、と下げた。


