いろはにほへと


「確実な情報みたいだから、来週辺りには出るだろ。」


最近最低限の事しか話さない喜一ちゃんが、何故このネタを俺に振るのか。

それは、俺が守ろうとしなくても、犠牲にならなくても、ルーチェのハルのスキャンダルはどんどん移り変わっていったのにと言いたいのだ。

ましてや、ひなのはDYLKでは居なかったことになっているのだ。

俳優の俺とは違って、ミュージシャンの熱愛報道は大した痛手ではない。

ミュージシャンは、作品を作ってそれに同調する人達が作品を購入する。

俳優は、世間の目が仕事に直結している。

スポンサーから使いたいなと思われなければ、使ってもらえない。

ではどうしてひなのでは駄目だったか。

それはやっぱり未成年だからだ。

そして、ひなのを芸能界に引きずり込みたくなかった、ハルの想いだ。

まだ、恋にすら発展してなかった二人の関係が、本人を差し置いて公にされ、どちらに転んでも、傷付く選択しか残っていなかった。

示し合わせる事も、想いを告げ合う事も出来なかった二人。