「友達からでいいって言ったのに…ごめん。」
1分は、とっくに過ぎたんじゃないかという辺りで、私の身体に回した腕の力はそのままに、くしゃりと謝った。
顔は見えないけど、きっと、くしゃっとしてると思う。
そんな感じの、いつもの桂馬らしくない、本気のごめんだった。
「でも、友達じゃ、、守れないから。俺、返事待てずに彼氏になった。」
色々、問題のあるこの発言。
「ー意味、分かる?」
澤田が来てくれて、教えてくれなかったら、きっと、分からなかった。
だけど、桂馬の言葉の意味する所を、私はもう知ってしまっている。
だから、無言で、二度。
仰向けの状態で、頷いてみせた。
一瞬、ピンと、張り詰めたと感じた無言の空気は、桂馬の珍しい緊張を表しているようだ。
「…本当にしていい?」
やがて、私から身体を放した桂馬は、私の顔を挟むようにして、ベッドに手を付くなり、そう言った。


