いろはにほへと




必要なものだけを、選り分けて来た筈なのに。

今の自分を作ったのは、一体何だったかと問われれば。


その殆どが、自分が持ってきたものじゃない、と答えるだろう。

それまでの自分が、鞄に詰めて持ってきたものじゃなく。

それからの自分が、受け容れて、多少嘘も吐いて我慢もして、そうやって出来たもの。

それが今の自分だ。

それで良かったはずなのに。

どうして、満足していないんだろう。

どうして、こんなに。


切り離されるように、痛いんだろう。



「………はは」



空の部屋に、今度響くのは、笑い声。


欲しいものは手に入った筈なのに。

自分は欲張りになったのかな。

まだ、欲しいものがでてくるなんて、予想してなかったのかな。


「自業自得、だ」


何にせよ、俺が始めたんだ。

俺が、終わらせないと。