いろはにほへと


「っはーーー!」


脱力しきった!とでもいうように、澤田の身体から空気が抜けていく。




「え…え…?」




その行動の意味する事がわからない私は、再び挙動不審になる。



「なんで…」



一度テーブルの上に突っ伏した澤田が、顔だけを上げて恨めしそうな目で私を見た。



「なんで折角出てきたものを、仕舞おうとするの。」



「へ…?」




目をぱちくりさせる私に、澤田は片手で額を覆いつつ、むくりと身体を起こす。




「それじゃ苦しいに決まってるよ。」




呆れた、というような仕草で、当たり前でしょ、と付け加えた。




「そう、なんですか?」




私としては、何に関しても初の感情。



理解不能、制御不能で、非常に厄介な代物を抱えているように思う。