いろはにほへと

トモハルとの再会だけでも驚きの展開だったのに。



まさか、こんな大勢の前で演技をして、挨拶することになるなんて、1年前の自分が想像できただろうか。

否、出来る筈がない。


苦手要素満載の、今回のこの撮影に、自分の意思で参加することしたなんて、去年の私が知ったら、卒倒していることだろう。


トモハルを通して、トモハル以外の人との接点も、多くなった。



「自分は、至らないことだらけで、、演技についても何も知らなくて…まるっきり初心者なのに、こんな立派な人たちに支えてもらいながら、参加させて頂けたことに、感謝しています。」



自分の存在を受け容れてもらえるのかどうか。

自分からのアクション無しに、それは不可能だと知った。


でも、トモハルは、いつも。

向こうから、私に働きかけてくれた。



「ありがとうございました。」



最後にぺこり、頭を下げると、一瞬の間の後、拍手が起こる。


恥ずかしさの余り、顔を上げることができない私に。


「おつかれさん」



桂馬が柄にもなく、労わりの言葉を掛けてくれた。