いろはにほへと

「!本当ですかっ!?それはどういう―」




食いつきの早い私に若干引き気味の桂馬は、ふぅと溜め息を吐き。




「荒療治だけど、いい?」




サングラスを外し、じろっと私を見た。



「うっ…ある程度は覚悟しています…」



今までだって桂馬はとても恐かったのだけれど。


なんだか、別の種類の恐さを纏った彼の表情に、少しだけ不安になった。




「ふーん…」



彼が頷いたのと同時に。


カシャン


桂馬の手から、サングラスが床に落ちた。



「あ」



私の身体は反射的にテーブルの下にしゃがんで、それを拾おうと手を伸ばす。



「悪い。」



その上に重ねられた体温に、びくっと身体が硬直した。


慌てて手を退いたが、叶わない。



「あ…の…」



上から覆う自分よりも大きい掌に、掴まれていたからだ。


視線を合わせることを避けていたのだが、何がなんだかわからず、ついに問うように桂馬を見つめる。