いろはにほへと

「でも、外に出て行くことはできないから―、食料の調達とか、そこらへんは色々お願いすることもでてくるとは思うけど…極力静か~にしてるから!物音たてないようにするから!雑魚寝でいいし!」




「・・・・・・・・」




この、茶髪男。



人の話を聴くという言葉を知っているのだろうか。





「そうじゃ、なくて、ですね。。。私もこの夏しか、ここにはこないんです。なので、この空間で一人で過ごすことをとても大事にしています。」





「え!!こんなに広いのに、一人なの!?お手伝いさんとか居ないの?!っていうか、絶対に一人より二人の方が楽しいって!!」





「・・・・・・・」







前髪で目が見えないことを、こんなに不便に思ったことはない。




それよりも、他人とここまで会話をしたことがない。




そして、理解し合えそうにない。




いくら、前髪が長くたって、彼は私とは別の世界の人種だ。




だけど、長い前髪のせいで、この男の目が見えない。



何をどんな風に考えているのか、読めない。




それなのに、言葉がマシンガンのようによく出てくる。





苦手、だ。



苦手なタイプだ。




しかも、男。