≪『けれど、彼には実は恋人が居て、婚約していたのです。一方通行な思いだということに気付き、彼の幸せを願って、最後は綺麗にさよならをしました。』あらぁ、ナポリタンさんって大人ー!!≫




パーソナリティは切なそうな声を出している。





≪『あれから1年経ちますが、今になって思うのです。あの時気持ちを伝えていれば良かったのかなって。そしたら、彼の思いは私に応えてくれたかもしれないのに。なんて、今更遅いですよね』うーん、これは、でも、わかるな!気持ち!今、からでも、アリなこともなくはないんじゃないでしょうか?彼が結婚してるかどうかは定かじゃなさそうですもんね?もししてたらちょっとアウトかもしれないけど。≫




―随分と他人事な感じで物を言うお方ですね。




私はずきずきする胸を無意識にさすりながら、パーソナリティに逆恨みする。





昨年は理解できなかった痛みが、今年は分かる。



理由は自分が恋を知ってしまったからだ。