図書委員からは見えない死角部分に、澤田と身を寄せ合うと、澤田がスマホを取り出して、イヤホンの片方を貸してくれた。




あのあと。




トモハルが。



どんな曲を書いたのか。




凄く、気になった。




もしかしたら、前にもう書いてあったものかもしれないけれど。





「いくよー!」






澤田が慣れた手つきで画面をなぞると、映像は映し出されず、音楽だけが流れ始める。










「・・・・・・!!!」





少しして、泣き出した私の肩を、澤田も目を潤ませながら優しく叩いた。





「中条さん、、ホント、ルーチェ最高だよね。。。」





相変わらず、澤田さんは勘違いしているけど。




私が泣いた理由は、そうじゃなくって。





この曲が。





この歌詞が。





トモハルからの、メッセージのような気がしたから。





一緒に居た、私との時間を、なぞり返してくれているようで。