ある国に貧しい村娘がいました。

その村娘は大層美しく、その噂は村から遠い王都にまで聞こえるほどです。

噂を聞いた王様はその村娘を王子の妻にと考えました。

ある日、王の使者が村にやって来ました。
しかし村の人々は、村娘を渡そうとしません。
どれだけお金を積まれようと、断り続けていました。

村娘には好きな人がいたのです。
それは巷で噂の怪盗シャドウ。
義賊と呼ばれるその人に、村娘は命を救ってもらったことがあったのです。

村娘のことを本当に可愛がっていた村人は、娘が好きな人と結ばれるよう、みんなで守っていました。

でも王は諦めません。
何度も使者を送り、金額をつりあげていきました。

翌年、村を大飢饉が襲いました。
村にはお金が必要でした。

村人達を救うため、村娘はとうとう、自らの意思で使者について行くことを決めました。