博士と渚くん

「先生、なーにしてんの」

聞き慣れた声。紙袋を手に提げた渚くんが帰ってきた。
いつの間にかストーカーの後ろにいる。気配なんてなかったのに。

「パパの登場か」

「へ、パパ?
ぷっ…はは! 先生信じたの? 馬鹿?」

「は?」

「ちょっと考えりゃわかると思うけどなぁ。年齢考えたら俺の子どもなわけないじゃん。引き算できないの?」

渚くんはキラキラと輝く笑顔でストーカーを罵倒した。