「寂しそうにしてたから声かけてやったってのに!」

「頼んでないしむしろ迷惑」

あぁ、また言っちゃった。
渚くんはこんなトラブルのもとみたいな飴を、何のために作ったんだろうか。

「男をなめんなよ!」

いや、何の話?

てか、酔っ払いだからか、もうキレてる。
本当にもう、勘弁してください。
やっぱり夜は怖いな。

「……」

このままじゃヤバイと思って立ち上がった。
よくない予感。いや、既に予感なんて通り越しているわけだけど。事実危険なんだけど。

だってほら。立ち上がったって、おじさんに腕を掴まれて、無理やり座らされてるし。