「ははっ」

「何笑ってんの」

「私って単純だなって」

「今さらだね」

渚くんも小さく笑った。


「渚くん」

「ん」

「私、やっぱり渚くんのこと好きみたい」

「……?」

初めて言いたくなった。
ずっと言うつもりなかったけど。

「……なにそれ。いきなり卑怯じゃない?」

ちらっと顔を上げる。真っ赤だ。

「照れてるの? 可愛いなぁ」

「調子乗んないでよ」

「!?」

頬に渚くんの唇が触れた。