届かぬ声を、君に。





なんで優花に嫌われたのか全く分からずに、次の日がやってくる。



どんなに明日が来ないように願っても、明日は必ずやってくる。



優花、どうしちゃったんだろう。



私、優花に悪いことをした覚えがない。


私が気付かないところで、優花は私のせいで傷ついていたりしたのかな?




それとも、優花が倒れたときに何かひどいこと言った?




それにしても、なんで優花はあの時しゃがみこんだんだろう?



いろいろな疑問が湧き上がってきて、私はだんだん混乱してきた。




それでも学校を休むわけにいかないから、私は着慣れた制服に腕を通して玄関を出た。



「あっ、響也!」


外では、もう響也が待っていた。



「お待たせ」




優花、多分来ないよね………。



私は、そう考えて歩きだした。



後ろから、響也が追いかけてくる。



『大谷は? 今日休み?』


優花と喧嘩したの。


そう言うことは出来なくて、私は首を横に振ると、何も言わずにまた歩き出した。