届かぬ声を、君に。






私は、弁当を食べ終わると、響也に手を振って教室へ戻った。


まさか、この学校に耳が聞こえない人がいるなんて......。



そう思いながら、頬杖をついて窓の外を眺める。



今日はいい天気だなぁ.........。



チャイムの音が、寝そうになっている私の眠気を一気に吹き飛ばした。



はぁ......授業が始まる。



私は、また響也に会えるかな......、なんて考えていた。