届かぬ声を、君に。





四時間目の授業が終わり、昼休み。


私は、優花もいないし屋上で弁当を食べようかな、と思って屋上まで向かった。


ガチャ、と音を立てて扉が開く。



辺りを見回してみると、こっちに背を向けた男の子が一人座っていただけ。



私は適当に座ると、弁当箱を開けた。



すると、一人で座っていた男の子がこっちを見ている。



あ、あの人......、昨日公園で倒れてた人?



私が頭にクエスチョンマークを浮かべていると、いつの間にか彼は目を逸らしてしまった。


そういえば、昨日なんで倒れてたんだろう?


泥だらけになって。


私は、その理由が聞きたくて彼の近くに行った。