全くもって、理解できない。
どいつもこいつも
なんで私に頼むわけ?
「朔(さく)」
「あ?
誰かと思ったら
ぶちゃいく希(のぞみ)じゃん?」
「うっさい」
廊下の壁にもたれている、この男。
なんかムカついて、ペシッと手に持っていた手紙で、コイツの頭を叩いた。
「で、なんの用?」
複数の女の子を連れてチャラチャラチャラチャラ…
私を見てニヤニヤ…
モテますアピールかこのやろー。
「フンッ、コレ渡しに来ただけだから」
さっき頭を叩いた手紙を押しつけると
「あ?何コレ」
「見りゃわかるでしょ、手紙だよ」
その手紙はピンク色の封筒に、ハートのシールで封をしてある。
ん!と無理やり押しつけると、
朔は目を丸くした。