居眠りさんに伝える言葉。


仕方ない。ほかの本を探すか。

がっかりしながらももっと面白い本はないか、と、本棚を見る。
その瞬間、見覚えのある顔が俺の目の前に現れた。

「ねぇ!君が探してる本ってこれでしょ?!」

そういいながら彼女が差し出したものに、俺は衝撃が走った。

「それって・・・」

「ごめんね!これ、私が借りちゃってた!」

「なんで・・・?!」

「昨日、教えてくれたじゃん!」

「え・・・」

「この本、君がおすすめしてくれたから、私も興味でちゃって・・・!おもしろかったよ!」