たなかな

『それに、分からないと言うのは

僕にとって、言い訳にしかならない。

分かる機会を逃す人間が言うと尚更。

話しは以上ですか?

聞きたい事がそれだけでしたら

失礼します』


そう言って、僕は部屋を出て

教室へ向かった。

部屋に残された先生が

『ありえない…』


と呟いていた事なんて僕は知る由もない。