「は…はは…」



唖然としていた中堀さんは、少しすると笑い出す。




「な、な、なんで笑うんですかっ!?私すごい真剣に言ってるのに!!!」




私としては人生最大にも近いほどの決死の覚悟で挑んだ告白なのに、笑われるなんて心外だった。




「いや…ごめ、、、はははっ!くくっ…」




ひどい…



私は笑いが伝染(うつ)ることもなく、あんぐりと口を開けたまま、その笑いの止まらない中堀さんを見つめる。





ひとしきり笑った後、気の抜けたような溜め息を吐いて、中堀さんは呟く。




「あんたって、、、ほんっと、、、なんか…阿呆だな…」





ショックが二倍に膨れ上がった。




「そ、そんな言い方!!ひどすぎますっ!」





笑われた挙句、阿呆って…こんなひどいことってアリなの?!



思わず握り締めた拳を振り上げた。





「けど…お陰で…なんか…どーでもよくなったわ…」




そう言って、彼は振り上げた私の手首を掴み、屈んで顔を近づける。




「なななな、なんですかっ!?」




自分の顔がかぁっと熱くなったのがわかる。



なんか、もう、やだ。



こんな至近距離で見つめられると、自分がさっきまで言ってたことが、恥ずかしくなってくる。