不機嫌なアルバトロス


「…わかった。まぁ、花音の好きなようにしなよ。…一人で大丈夫なの?」




それ以上の追求はせずに、憲子が別の質問を振ってくる。



「…うん。大丈夫だと思う。二回は行ってるわけだし。。。」



小さく頷いて見せた。




「…エアー男には気をつけなさいよ。」



思い出したように憲子が眉間に皺を寄せた。




あ。



私も、今思い出した。




そういえば、結局バッグでひっぱたいて以来だ。




「…カウンターには行かないで、人ごみに隠れながら行動する。。。」




そう言うと、




「それじゃ、逆に怪しいでしょうよ」




憲子が困ったように笑った。