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―なんか、眩しい。


あったかい。



自然と、目が開いた。



カーテンの隙間から暖かな陽の光が部屋の中に差し込んでいて、室温を上げている。



いつも寒い部屋で目を覚ます私にとっては、至福の空間だ。



「んー」



ベットから身体をゆっくり起こして、軽く伸びをする。


大分気分が良くなった。


重かった身体も軽く感じる。


熱も、多分そんなには高くないだろう。


クスリが効いたかな。



「荷物…取りに行かなきゃ…」



のろのろとベットから降りて、寝室を出る。


「中堀さ…」




ドアを開けて、リビングを覗くと、黒いソファに腕組みをして横になっている中堀さんを見つけた。



時間を確認すると、まだ7時になったばかりだった。



私の後に寝た中堀さんは、まだ眠っている。



仕事も休ませた挙句、看病してもらい、暴言を吐いてわがままを言った私。



やけに冷静に夜中のことが思い出されて、申し訳なくなった。



起こさないようにそっと、抜き足差し足で近づく。



暖房がかかっているとはいえ、一枚の毛布だけでは寒かったのではないだろうか。


益々申し訳ない。



「すみませんでした…」



小さく呟いて床に座り込み、スヤスヤ眠る中堀さんを見つめた。