この時期のこの時間帯は、カフェが混雑する時間帯だったりする。
店内は、ざわざわと沢山の人で賑わっていた。
「混んでるわねぇ…あ。」
タイミング良く開いた席に私たちは座ることができて、凍えていた身体が暖房で温まり始める。
ふかふかの茶色のソファは、気持ちが良い。
「何、飲む?」
「あ、えと、カプチーノで、お願いします」
「オッケー」
にこっと笑うと志織さんは店員さんを呼び、注文を済ませた。
「…今日は本当に突然行って驚かせてごめんね。」
飲み物を待っている間に、志織さんが再度謝る。
「っ、いえっ。とんでもないです。」
自分でも状況が掴めないけど、とりあえず首を振った。


