不機嫌なアルバトロス


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「おはようございます」


「あ、おはよー、花音。って、げっ!」



翌朝オフィスに行くと、憲子が復活していて、私を見るなり顔を引き攣らせた。



「なに?何かあったの?」



よろよろと椅子に座った私に、憲子が訊ねる。



「え、なんもないよ…はは」



「いや、何も無いって顔じゃないでしょうよ、それ。やばいよ。」



そうなのだ。


昨晩わんわん泣いたせいで、目が腫れまくっている。



「いや、これはその、新しい化粧水でかぶれ…」



全て言い終わる前に、ガシっと肩を掴まれた。