コツン、とガラスに頭を軽くぶつけ、いつの間にか涙が止まっていることに気づいた。


この先、どうしようか―


考え始めた矢先、



「今日はこれから、住田志織に会ってもらいたい」




突然、降ってきた言葉に、閉じかけていた目が見開かれた。




「え。。ええええ!?」



完璧取り乱し、咄嗟にバッグを漁る。



「あ、化粧直さなくていいから」



すかさずルームミラーごしにこちらを一瞥し、中堀さんが言うもんだから首を傾げた。



「なんでですか?」



私は嫌なんですけど。直したいんですけど。