短編*パンケーキ



──ふわっ…


「ん…?」


肩から、ふわふわの毛布がかかっていて。


目がうまく開かないし、視界もぼやけてるし。


「あたし…寝て、た?」


ゆっくりと体を起こして、辺りを見回すと。



「…!!」


テーブルには美味しそうに湯気が立つキツネ色のパンケーキ。

キッチンには、器用にフライ返しを使う晃希の姿が。



「…晃、希。これ…」


「あぁ、起きた?拗ねた後寝ちゃってたから、作ってみた」



…ずるい。

「ずるい!!!!」



「なっ…莉子!?」




あたしは晃希に近寄って、






「一緒にパンケーキ、つくろ?」