そんな…。私をナンパするって結構ものずきだな。
「まさか女に飢えて私なんかにっ…?かわいそすぎんだろ、飢えてるからってこんな…」
同情すら感じるぜ。
「まあまあ、いいから行こうぜ」
「いたっ」
手首を強く掴まれる。
アレ、これって結構ピンチな感じですか?
「いや、私予定が」
「いいじゃん、大丈夫だって」
いや、お前が決めることじゃなかろう。
離せよチャラ男がっ…!
「それ、俺の連れなんだけど」
矢吹の声がして、もっと強い力で引っ張られて、引き寄せられる。
「わぷっ」
なにがなんだかわからないまま、目を開けたら目の前にシャツがあった。
うん?つまり、矢吹の腕が私の肩にまわってて、ぎゅって胸板に押し付けられてて。
え、え、近くね?
え、
