「最っっっ低ね、彼氏くん!」
月花ちゃんから話を聞いて、その非道っぷりに思いっきりじたんだをふんでしまった。
女の子の敵ね!
「ですよね、彼氏じゃないけど!」
月花ちゃんも鼻息荒く怒る。
話によると、彼氏くんはデート中に女の子に囲まれ、月花ちゃんに「ださい」「男女」と悪口を浴びせたらしい。
いつも飄々としている彼を、今回見返したいと。
これは、乙女の味方を自称している私としては見逃せない…。
「よくってよ月花ちゃん、私がとびっきりかわいくしてあげるんだから!」
「まじすか!」
火がついた私に言われるまま、試着室に入る月花ちゃん。
私はそれを横目に、お店にディスプレイされている沢山の洋服を手にとって考える。
さて……。
