―店員SIDE―
可愛らしい服や小物たちに、ふわふわしたオシャレなBGM。
ちょっとこぢんまりしてるけど、私はこの店が気に入っていた。
やっぱり、思い切って改装してよかったなぁ~。
女の子の夢とか思いがいっぱいつまった、ふわふわで甘くってピンク色の私の
お店。
いつも通りお客さんが少ない午前中、私がレジでぼんやりしてると。
「すいません!」
体育会系の女の子が、ポニーテイルを揺らしながら飛び込んできた。
つりあがった大き目の瞳や薄い唇はきれいなんだけど、なんだか冷たい雰囲気が漂う女の子。
ファッションはいたってシンプル、飾り気は一切ない。
このお店に居るとなんだか浮いてしまうような風貌だ。
「いらっしゃいませ、どうかしましたか~?」
「あの、それが、こーでぃねーとを頼みたくて」
女の子はいいにくそうに注文を告げた。
