あの子と私とあいつと君と。



「…あの先輩、綾さんの彼氏さんなのか。
そんでもってお前はあの人が好きなんだな。」

ーーお姉ちゃんの彼氏。

ちくんと胸に針が刺さる。
だけど龍は悪意を持っていったわけじゃない。確認をしている。

それは、人によっては残酷な話。
だけど私にとっては全然違う。
暖かい確認。


まともに事情を知りもせずに好奇心だけで同情されるのなんかより、何倍も何百倍もいいわけで。

昔から龍はこうなんだもんなぁ……