「小鳥遊くん、そろそろ終わりにしましょうか。」

「あ、はい。後、ちょっとなんで待ってもらえますか?」

「ええ。じゃあ、わたしは、自分のを片付けてくるわね。」

「はい。」

少年は、袖で頬を拭った。

「うーん・・・。」

少年は、大きな画用紙に描かれた絵を見つめる。

「なんか、違うな・・・。やっぱ、ここにも付け加えたほうがいいかもな。」

そうつぶやくと画用紙に筆をつけて何かを描き始める。

「よしっ、できたぞ。」

「お疲れさまでーす。」

そう言って、一人の少女が入ってくる。

「あ、柚。まだ、描いてたの?」

「ゆりか・・・。」

「これって、次のコンクールにだす予定のやつ?」