目が覚めた悟が目にしたのは、真っ青な個室だった
前にあるソファーや机までも青い。
（目に悪いな......）
そんなことを考えている悟に、後ろにいた女が声をかける
「行きましょう、といってもあなたには知らない事が多すぎますからね」
「なので色々と説明しなければなりません、ですから、あなたを私の部屋に招待しました」
悟は少し不機嫌そうな顔をする
「趣味が悪いですね」
「居心地が良い部屋とはとても言えませんが、我慢して下さい」
「どうぞ、ソファーにでも腰掛けて下さい......案外長くなりますからね」
そう言って女はソファーを勧める仕草をした
二人はソファーに座り、女が説明を始める
「 まず、さっき言ったチャンスについてですが、具体的に言えばシーカーとなったあなたは、シニガミである私の力を借り、過去に戻って、あなたが死ななかった事にすることなのです」
「過去に戻す事が出来るのか！」
「はい、それが出来ないとシニガミにはなれませんからね」
「次に、シーカーであるあなたはさっき伝えたことで生き還ったとしてもですね......」
女は哀れんでいるような顔を向ける
「実は......一時的な生き還りというか......時間切れのようなものがあるんです」
「時間切れ？」
「はい、その時間というのはぴったり一週間でして、その度に人を一人殺して、その生命力を受け継ぐことになります」
「え......」
「勿論嫌なら嫌で構いません、殺す人間はこちらが、寿命ぎりぎりの者を選ばせて頂きますのであまり心配は要りません」
「少し考えさせて下さい」
（これを受け入れると俺はこれから先殺人犯として生きなければならないのか......罪滅ぼしもする暇もなく......）
「牢屋行きになることもありません、シニガミ側が手を売つので、事故死等になるので安心してください」
（それなら......）
「わかりました、やります」
女はニヤケながら言う
「本当にいいんですね、中途半端な覚悟で挑むのが一番辛いですよ、中途半端に死んでしまいますからね」
「俺の覚悟は中途半端ではないです」
「その証明に俺が弱音を吐いたら......」
悟は真剣な顔で訴える
「殺して下さいよ......俺を......」
「なんで、わたしなんですか？」
（なんでだって......）
悟は答える
「あんた死神だし、一番楽に殺してくれそうですからね」
くっ......ふふふ
女は必死に笑いを堪えながら
「あなたが初めてですよ、私が担当したシーカーのなかで、こんなに真剣に考えてくれたのは」
（こっちは真面目なんだけどな）
「じゃあそろそろ行きましょうか、他に何か私に聞きたい事は有りますか？、細かいところは現地で説明しますけど」
そう言って女は席を立つ
「ないですけど......一つお願いがあるのですが」
「何でしょう？」
「俺はこれから、あの女を殺しに行く事になると思うんですが」
「その過去に行く力を使ってあの女の過去に行くことは出来ないですかね」
「出来ますが、何故です？」
「彼女に出来るだけ良い最後を迎えて貰いたいから......」
さっきっから女はニヤニヤしながら悟をみている
（俺がなにしたいか実はわかってるだろこいつ）
「彼女は俺の事が好きそうだったから......」
「初めて自分の事を好きになってくれた人だ
からですかぁ？、くっふふふ」
女はまた笑いを堪えながら
「殺しはもっと無情になってやるものですが......わかりました、そっちのほうが、面白そうですし」
（面白さが優先なのか......）
そして、真っ青な光がまた悟を包む......
女の声が微かながら聞こえてくる......
「ここからは互いにコード名で呼び会いましょうか、わたしはレイナ、あなたは......スリンガーでしたね」
（レイナ......そういえば......どこかでその名前を......聞いた事があるような気がする......）
そんなことを考えながら悟は青い空間の中、気を薄めていった
前にあるソファーや机までも青い。
（目に悪いな......）
そんなことを考えている悟に、後ろにいた女が声をかける
「行きましょう、といってもあなたには知らない事が多すぎますからね」
「なので色々と説明しなければなりません、ですから、あなたを私の部屋に招待しました」
悟は少し不機嫌そうな顔をする
「趣味が悪いですね」
「居心地が良い部屋とはとても言えませんが、我慢して下さい」
「どうぞ、ソファーにでも腰掛けて下さい......案外長くなりますからね」
そう言って女はソファーを勧める仕草をした
二人はソファーに座り、女が説明を始める
「 まず、さっき言ったチャンスについてですが、具体的に言えばシーカーとなったあなたは、シニガミである私の力を借り、過去に戻って、あなたが死ななかった事にすることなのです」
「過去に戻す事が出来るのか！」
「はい、それが出来ないとシニガミにはなれませんからね」
「次に、シーカーであるあなたはさっき伝えたことで生き還ったとしてもですね......」
女は哀れんでいるような顔を向ける
「実は......一時的な生き還りというか......時間切れのようなものがあるんです」
「時間切れ？」
「はい、その時間というのはぴったり一週間でして、その度に人を一人殺して、その生命力を受け継ぐことになります」
「え......」
「勿論嫌なら嫌で構いません、殺す人間はこちらが、寿命ぎりぎりの者を選ばせて頂きますのであまり心配は要りません」
「少し考えさせて下さい」
（これを受け入れると俺はこれから先殺人犯として生きなければならないのか......罪滅ぼしもする暇もなく......）
「牢屋行きになることもありません、シニガミ側が手を売つので、事故死等になるので安心してください」
（それなら......）
「わかりました、やります」
女はニヤケながら言う
「本当にいいんですね、中途半端な覚悟で挑むのが一番辛いですよ、中途半端に死んでしまいますからね」
「俺の覚悟は中途半端ではないです」
「その証明に俺が弱音を吐いたら......」
悟は真剣な顔で訴える
「殺して下さいよ......俺を......」
「なんで、わたしなんですか？」
（なんでだって......）
悟は答える
「あんた死神だし、一番楽に殺してくれそうですからね」
くっ......ふふふ
女は必死に笑いを堪えながら
「あなたが初めてですよ、私が担当したシーカーのなかで、こんなに真剣に考えてくれたのは」
（こっちは真面目なんだけどな）
「じゃあそろそろ行きましょうか、他に何か私に聞きたい事は有りますか？、細かいところは現地で説明しますけど」
そう言って女は席を立つ
「ないですけど......一つお願いがあるのですが」
「何でしょう？」
「俺はこれから、あの女を殺しに行く事になると思うんですが」
「その過去に行く力を使ってあの女の過去に行くことは出来ないですかね」
「出来ますが、何故です？」
「彼女に出来るだけ良い最後を迎えて貰いたいから......」
さっきっから女はニヤニヤしながら悟をみている
（俺がなにしたいか実はわかってるだろこいつ）
「彼女は俺の事が好きそうだったから......」
「初めて自分の事を好きになってくれた人だ
からですかぁ？、くっふふふ」
女はまた笑いを堪えながら
「殺しはもっと無情になってやるものですが......わかりました、そっちのほうが、面白そうですし」
（面白さが優先なのか......）
そして、真っ青な光がまた悟を包む......
女の声が微かながら聞こえてくる......
「ここからは互いにコード名で呼び会いましょうか、わたしはレイナ、あなたは......スリンガーでしたね」
（レイナ......そういえば......どこかでその名前を......聞いた事があるような気がする......）
そんなことを考えながら悟は青い空間の中、気を薄めていった
