「ねぇ 見た!?
あの人神木君にそっくり」
「眼鏡とったらヤバイって!!」
「一瞬 本物が戻ってきたかと思った」

「他のクラも騒いでる」
「そりゃね
1年たつけど神木ってすごい奴だったもん」

「お おい」
「あ
やば…」

「高梨
大丈夫か? お前」
「……
平気だよ
優しいね拓也君…」
「……」

ガラッ

「はい皆
席ついて―」

《!!》 ザワッ

「B組も その話題か
まぁ そりゃそうか
例の生徒と顔がそっくりってんなら」

「1年前に行方不明になった男の子と
同じ顔した教師が来るとか
なんかTVドラマみたいだもんな」

「あ じゃあさ
皆で神木君がどこ行ったのか
推理してみるか?」
「……え?」
「案外どこ行ったか知ってる人がいるかもよ…」

何 この先生…
「この中に」

「え…?」

ガタン

「やめてください
何なんですか あんたわけわかんねー
俺達が知ってるわけないだろ」
「拓也君…」

「そ…そうだよな
知らねーし」
「学校だってあんま来てなかったじゃん」

ピ…
ピリリリリッ
ヴーヴーヴー
ピピピピ

「え
何!?
ケータイが一斉にっ…」
「……!?」
「何 このメール気持ち悪っ
知らないアドレスだし」
「全員か?
高梨にも…」
「えっ
えっと…」

【このクラスに嘘をついている人間がいる】

「え…っ」

ガタン
ビクッ

「……
あすみ…?」

「どうした?
大丈夫?」

ばっ
しん…

「あ……」
「あ…あすみ!?」
「…えっと
他の先生呼んでくるよ
このメールのこと話した方がいいかもな」

チラ
?

ピシャン

「なんだあの先生
このメールってあいつじゃねーの」
「わっ…私確かめてくるっ」
「えっ 高梨!?」