あたしは
雑に塗られてる
苺ジャムのパンを
食べてテレビを見る


裕太は仕事の支度

サラリーマンだから

紺のスーツに
あずき色のネクタイ


「…格好いい…」

パンをかじって
テレビを横目に……
裕太を見つめてる


「波由〜!じゃ鍵しめて頼むなぁ〜」

「うん…いってらっしゃい!」

「行ってきまぁ〜す」


急ぎ足で部屋を出てく


「ふぅ」

「今日のA型は…ビリ」

朝から占いで
気分をぶち壊される。


「さっ!あたしも
仕事いくかぁ…」

化粧をして髪を巻く

あたしは
合鍵で鍵をしめて
裕太の家を後にする


そのまま
仕事場のスーパーに
向かう

レジを打って
子供の相手
老人の相手
クレームの処理…


スーパーってのも
結構疲れるんだ


「いらっしゃいませ〜」

ふと見上げる顔は
すごく綺麗な人

可愛い系のあたしとは
タイプが違う


…この人…

「はい」

「あっ…1万円からですね」

ガチャガチャ

「7723円のお返しになりま〜す」


…どっかで見たことある…