「何かあった?いつもならもう少し家にいるのに…」
「あぁ。今日課題が多くて。」
まるで何かを探り出すかのように俺の顔を見ていた紗那だが、しばらくすると
「そう。頑張ってね。おじさんによろしく。」
そう言って俺を玄関先まで見送った。
12月の寒く暗ぃ夜道を歩きながら、俺は紗那とのことを思い出していた。