幼なじみ〈上〉

ケンちゃんとあたしは、ただふたりの後ろ姿を見つめることしかできなかった。


[ 蒼 ]

俺と夏川は、屋上を後にした。

『ねぇ…蒼くん?栞のこと、名前で呼んで?』

『…栞?』

『フフッ…今日、学校終わったら、栞に付き合ってね?』

『あぁ』

満足そうに、栞は自分の教室へと戻っていった。

こうするしか…なかったんだ。

俺はバカだから、絢音…おまえを守るには…栞と付き合うしか…なかったんだ。

休み時間になり、ケンが俺の席の前に座った。

『…話あんだけど』

ケンが怒るのもムリはない。

『場所、変えようぜ?』


俺たちは、裏庭へ移動した。

『何だよ話って…』

『わかってんだろっ?蒼…』

俺は、ケンと目を合わせられなかった。

『何だよ?栞と付き合うって!』

『……』