幼なじみ〈上〉

でも違うんだ。だって蒼がここにいる。

あたしの左手を握り締めたまま、ベッドにもたれかかるように蒼は眠っていた。

ありがと…蒼。

小さい頃からずっと、蒼は優しかったよね。

普段はイジワルばっかだけど、あたしが辛いと時も楽しい時も、いつも隣にいてくれた。

ねぇ…蒼?その優しさは…あたしが幼なじみだから…?

それだけなの…?

握り締めた手を、離したくなかった。

蒼…蒼が好きだよ…。

蒼への気持ち…あふれ出しそうだよ…。

今は、いろんなことがありすぎて、頭の中ごちゃごちゃだけど、いつか…絶対に伝えるから…

蒼が好きだって…。

もしかして…蒼も同じ気持ちでいてくれてるの…?

この手の温もりを、信じたい…。

『…ん?…絢音』

蒼が目をこすりながら、あたしを見る。

『蒼…ありがと。手…つないでてくれて…』

『…ん…うん…』

蒼…照れてる…?

そんな顔しないで…。

『俺、部屋に戻って着替えてくるわ』

『ん…』