幼なじみ〈上〉

『…夢じゃないよね?』

絢音が後ろから俺の身体に抱きついてきた。

そんなことされたら、俺だって勘違いするぜ?

『俺がおまえを好きだって言ったこと…?』

『…冷蔵庫の中にたくさんのケーキが入ってる…』

『嫌、それ…ぜってーに夢だ』

ケーキの夢見てたのかよ。

絢音の食い意地には本当に呆れる。

絢音の身体を壁に押しつけ、両腕をつかんだ。

『…蒼?』

俺ら絢音の、開いている胸元にかみついた。

『…痛いっ…蒼…何すんの…』

赤紫色のアザ…愛してる証。

『キスマーク…なんて…何考えてんの…っ』

『絢音は…俺のものだって印…』

顔、赤くすんなよ。

俺まで照れる。

ゲシッ・・・ーー。‼︎

『イッてぇ…スネ蹴んなよ…』

絢音の蹴りは、本気で痛い。

『もう…バカ!何やってんのよ!』

そんなに怒らなくたっていいじゃんか。

『おまえを元気にさせようとしたんだろ?』

『嘘!ただの変態じゃないっ』

絢音ら、ふてくされて布団に戻って、中にもぐり込んだ。

『絢音?』

布団を思いきりめくり上げると、絢音は頬を赤く染めたまま、俺を見つめた。