幼なじみ〈上〉

夏川は俺に水のペットボトルを渡し、服を脱ぎ捨て、シャワーを浴び始めた。

10分後、夏川が白いバスローブを着てシャワー室から出てくる。

『蒼くん…』

ベッドの上に座っていた俺に、いきなりキスしてきた。

俺の口の中に舌を入れて、からめてくる…。

『…っ…蒼くん…どうしたの?』

微動だにしない俺を不思議に思い、夏川がキスをやめる。

『…どうしたも何も…何も感じねぇし』

俺は夏川をにらみつけた。

『蒼くん?』

『何も感じねぇよ。好きでもない女のキスなんか』

俺は、フッと笑みをこぼした。

『どういうこと…?』

『夏川が俺をにらみつけている。

『おまえの負けだ』

『何言ってるの…?蒼くん。ふふっ…また傷つけたいの?大事な大事な幼なじみのことを…』

俺は、夏川に携帯を見せた。

『なっ…!』

夏川がシャワーを浴びてる間に、夏川の携帯を盗んでおいた。

『返してよっ!』

夏川が俺から携帯を奪い返そうとするが、女の力なんてビクともしない。

俺が突き飛ばすと、夏川はベッドに倒れ込む。

『おまえさ、俺のことなんて別に好きじゃないだろ?』