幼なじみ〈上〉

[ 蒼 ]

部屋で俺は、絢音の帰りを待っていた。

ーーガチャッ。

『絢音…?』

俺は、帰ってきた絢音に声をかける。

俺の顔も見ず、何も言わないまま、絢音は自分の部屋に入ろうとする。

『おい…っ』

様子がおかしい…俺は絢音の胸をつかむ。

『…あや?』

『何…?』

絢音…?

『嫌…何でもない…』

俺は絢音の手を離した。

あの時と同じ…沈んだ哀しい瞳…

俺は、やりきれない想いで、部屋に戻った。


ピピピピピ・・・--。

ケンから着信だった。

『…はい』

゛蒼?絢音っち…平気か?゛

『絢音と一緒にいたのか?』

゛美々が…手首切って…自殺しようとしたんだ…。さっき病院に来たんだけど、命に別状はないって゛