幼なじみ〈上〉

暗いままの部屋で、あたしは、ひとりベッドの上に座っていた。

ケンちゃんとあの後、何を話したかさえ覚えていない。

どうやって家に帰ってきたのかも…

覚えていない。

美々ちゃんの命が助かったことを、後からケンちゃんの電話で聞いた。

あたしは、美々ちゃんにどんな顔して会いにいけばいいのか、わからない。

もう何をすればいいのかも、わからなくなっていた。

自分自身さえも見失っていた。

『美々ちゃん…』

あたしは自分の太ももに爪を立てた。

消えることのない傷を、美々ちゃんは、心にも身体にも跡を残したんだ。

誰…?誰がこんな卑怯なことを…?

わかんない…何も…。

助けて…。

『蒼…助けて…』

胸が張り裂けそうで。

違う…蒼は…もういないんだった。

蒼は栞の彼氏になったんだ…。

゛俺のこと…信じろよ…゛

蒼の…嘘つき…。

あたしはひとりぼっちなんだ。