幼なじみ〈上〉

゛蒼゛と゛絢音゛という名前をーー。

〈あれが蒼くんの星〉

〈あれが絢音の星ね〉

好きとか恋とか、そんなことはまだよくわからなくて、ずっとそばにいるって…

約束した。

汚れを知らないあの頃。

昔も今も、あのふたつ星は輝き続けているのに…

今は…あの約束が、涙となり、胸の痛みに変わった…

ーー蒼に初めて彼女ができました。


また…会えないのかな。

お母さんに断られそう。

そんなことを考えながら、あたしは、美々ちゃんの家に向かっていた。

『え…?何…?』

遠くから、何人かの人が集まっているのが見える。

その人混みに近づいてみると、美々ちゃんの家の前に救急車が停まっている。

救急車の中に、美々ちゃんのお母さんが乗り込むのが見えた。

あわてて駆け寄ったけど、救急車は走り去っていく。

『絢音っち…!』

そうあたしを呼んだのは、美々ちゃんの家から出てきたケンちゃんだった。

『ケンちゃん!ねぇ…何があったの?何で救急車が…』

あたしは、ケンちゃんの身体を揺する。

『待ってくれよ…俺だって…今動揺してんだ…』

いつも冷静なケンちゃんが、頭を抱えていた。