舞は思った。

これでいい、何も間違ってない。

自分は英志と結婚する。


英志は今日の舞に少しの違和感を感じながら、

式を迎えた。


…式は滞りなく進み、

披露宴も無事に進んでいた。


…その間、報道陣はすべて、排除され、

騒ぎも何一つ起きなかった。


無事にすべてが終われば、その後のすべては上手くいく。


舞も英志もそう思っていた。

式も後半、そろそろ終わりを告げようとしていた。


そんな中、英志は少しばかり席を立った。

1人ロビーに出ると声をかけられた。


「社長」

「・・・どうした、長嶋」


「少しだけ、お時間よろしいですか?」

「・・・ん?あぁ」



「私…舞さんの事が好きになってしまいました」

その言葉に驚かない人はいないだろう。

腹心の部下から、最愛の人を好きだと言う言葉を聞けば。